エルフェンリート

ルーシィはなぜ死ななければならなかったのだろう。あれ以外に方法はなかったのだろうか。ノゾミちゃんとマユとナナとユカとコウタとにゅうがノゾミちゃんの合否通知を待ちわびているあの一家の団欒の時が、あのまま永遠に続けばよかったのに。

でも、それではおはなしにならないからだろうか。




ルーシィは悲しい

好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで たまらないのに それなのに あまりにもその人の隣にいられる時間は 刹那的で つかまえた もう一生はなれない とおもって抱き締めた途端 その人とは なにか見えない力が働いて 引き離される    だから、その人の ただ傍に立っているということだけでも、一瞬 一瞬が奇跡的で、かけがえのない時間で、うれしくてうれしくて 涙がながれてしまう




ルーシィは悲しい、ルーシィは悲しい、ルーシィは悲しい、何度泣いただろう。ルーシィが、ルーシィの立たされた人生が、ルーシィのコウタに対する想いが、あまりに切なくて、ルーシィはなぜ死ななければならなかったのだろう。ルーシィはなにも悪くないのに。ただコウタが好きなだけだったのに。



わたしはルーシィとコウタがむすばれてほしかったよ。

これではあんまりだとおもう

あまりにもかなしい

最後の双子は、ルーシィとにゅうの人格を宿した双子なのでしょう。

おそらく最後のベクターが広範囲へ放出された時、自分の生前の記憶をも復元できてしまう細胞を人間の生殖細胞に癒着させたという、解釈でよろしいのだろう


ほんとは、この作品についてのことを、こんなところで書くことではない。この作品はそれほど純粋に悲しい

そんな、純粋に、悲しい作品はない

そんなに尊い作品もない

でも、エルフェンリートは世に出されてしまった

エルフェンリートという作品は あまりに美しすぎるため 本来 このような薄汚い ゴミの掃き溜めのような 世界に住む、人間の王国の住人が目にしてよいものではない エルフェンリートという作品は この作品と同様 あまりにも美しい心をもっている人に読んでほしい 現存するホモ・サピエンスは失敗作だ。人形の肉体を持ち、他者を思いやる気持ちにあふれた純粋な心をもった存在、人間の代を終わらせ、末永くこの地球に住んでほしいのは、そういう存在だ。


そういう存在にこそ この本は ふさわしい

きっとその存在は 綺麗な涙をながすだろう

ルーシィのことを想って 涙をながすだろう



そんなときだ、たぶんわたしが、まだ納得のいくときは。ルーシィがもう差別されたり、いじめられたり、差別されてずっと一人で、寂しくて頬を濡らすことがなくなった世界 に住む住人が 泣いている ルーシィのことをしって





わたしは文句はない

わたしは文句はある


この作品はまさに運命なのだ

どうしようもない が集積したものだ

それ以外にどうしようもなかった

それぞれの人物が それぞれの視点、人生に従い、現実の我々同様、最良の選択を積み重ねていった

いったいそれしかとることのできなかった人間を、誰が責めれよう



そう だから この作品に文句はない

けど、やっぱりかなしいよ

どうして どうして を繰り返してしまう

どうしてこうなってしまったんだろう



私はこの作品に文句がある