・・・とは

天才とはなにか、しばしば人は、~は天才、という形で傑出した人物を表現するものだが、私からすると、それは、「何々の才能をいち早く見出だし、後々の人間が彼に森に降り積もった落ち葉の数のごとく、使うであろう言葉を、まず、この俺が見いだしたのだ!」と聞こえてしまう出過ぎた表現なのだ。

天才でもない人間に天才が理解できるのか? せいぜいそれは他では類のない独創性に満ち満ちた作品を作れる人間だ。というぐらいのものではないか。もしその人が天才を理解できているのなら、その人も天才なんだろう。だが天才が他者のことをわざわざ天才と表現するとも思えない。天才にとってその人が天才がどうかなんて、関心の外であろうから。


つまり、この天才という語は、凡人には使うことが許されていない語であるのに、凡人にしか使われることがない矛盾した運命を背負わされた悲しい語なのだ。

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