人形の国

彼の作品はシドニアの騎士から入ったのだけど、それから随分と絵柄が変わったなあと、人物の表情が舞台が極寒の人工天体だからなのか、どこか硬質的に感じられる。氷のような表情といえば、冷たい性格の人物ばかり出てくるのかな、と思われるかもしれないが、そうではなく、感情を中々 表(おもて)にださないだけと感じてもらえばよいかな。それは、セクシー、といえる。冬を耐えしのぐためには、すこしのことで感情をだしていてはつとまらない。だから作中の人物はどこか常に痛みを抱えていて、また他人も自分と同様の苦しみを抱えていることを知っているから、どこか他者に対する接し方も肉体による接触も認可してしまえるかのような、親密さが、彼の絵からは感じられた。前作からの大幅な変更点は、やはり睫毛(まつげ)の描き方だろうなあ。極寒の地だからか、タイターニア(かわいい。だいすき。二瓶勉、最高!よくも彼女をデザインしてくれた!この彼女のデザインは美術史に残って当然の、ある種の少女性の精髄だ!月刊シリウスコミックの4月号の表紙をみた瞬間からこれは買うしかない、とおもった)のまつげや、その他の女の子のまつげがとても長いです。それがまたかわいいなと思いますね。あと、眼の描き方かなあ。いままでの二瓶勉の絵柄はどこかそっけない感じでしたが、今作の人物の眼球はかなり寄っています。虹彩の描写もシーンによって細かく変更しています。




内容に関しては、なんともいえませんね。まだ、序章という感じで。確かにタイターニアには、本当に人類の、というより、エスローの味方なのか? リベドア帝国は本当に敵なのか? という読者に疑問を与える構成を作者がとりましたが、この問いは話が進むにつれ解消する話ではありますし、リベドア帝国の北合成スラブ地域担当のイーユがエスローの同族を虐殺した、という事実は変わりませんからね。彼らの超構造体の下に囚われている人類を救済する、という目的が偽りのないものだったとしても、虐殺を容認し、あるいは体裁上は否認してはいるが、上層部にそれらの事後記録を提出しない隠蔽されることが許される組織自己監視性の欠けた武力行使国家なんて、まとまな集団ではないでしょう。おそらく人類を救済するとかなんとか言っていたアルファベット付きの上級正規人形は陛下を盲信しているだけで、本当の狙いはタイターニアが言っていた通りだと思いますよ。




ま、今後の展開がとても楽しみな漫画のひとつではあります。アルファベット付きが上級正規人形らしいので、おそらく後21体ほど出てくるのでしょう。また一巻の最後のシーンも次巻が気になる演出の仕方でありました。私の予想ですが敵だったら、とっくに襲ってきていると思います。二人だけで、旅をしている彼らにそろそろ協力者、仲間ができてもよいかも、まあ、二人だけでイチャついてもらっても全然かまわないし、二人がとても好きなので、彼らの関係が一体どんなふうに進展するのかもっとみたいですしね。

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